ツンデレ彼氏をGETしろ!
「〈じゃーお先に!!
俺は負け組として退散するぜっ!
じゃー皆さんも!!
振られても清々しくなることもあるから是非、参加してってねぇ!〉」
菅ちんは会場に手を振りながら去っていった。
最後の笑顔があまりにも見ていられないような作り笑顔で反射神経で追い掛けようとするとぐっと千里に抱き締める力を強められた。
『千里…ッ』
「好きな女に振られたんだ。
平気なわけないだろ?」
『だったら「行かせられない。」
なんで…?
千里は私の困惑の顔を見てふぅとため息を吐いた。
「さっき、彼女が彼女のことを好きな男にキスされたんだ。
その男の所に行かせられると思うか?」
『でももぅ…ッ。』
「大丈夫だ、ほら。」
困ったように微笑む千里の目線を辿ると…
『岬…?』
岬が菅ちんの去っていった方に走っていっていた。
そういえばいつも菅ちんの事聞かれたし、見てたし…
菅ちんが家に居る時はいつも来てたっけ…
『岬になら任せてもいっか…?』
千里を見上げるとうん、としっかりとした目で微笑んでくれていた。