秘密の授業〜あたしの青春〜
「愛川」
名前を呼ばれ振り返ってみると、そこには最愛の人。
「……先生っ!!」
「こんな時間まで残って……なにしてんの?」
そう言いながら先生はあたしが座っている席まで来てくれた。
「100点とるために勉強してる!」
あたしは笑いながら言う。
先生と今、話していることがたまらなく嬉しくて。
「頑張ってんじゃん。えらいえらい」
そう言って先生は、あたしのオデコをペシッと軽く叩いた。
「なんで叩くのーっ!?」
「え、なんか叩きたかったから」
白衣のポケットに手を突っ込みながら言うその姿が、夕日と溶け合うようだった。
夕日……似合う。