まーくんの部屋



黙っていると、男達は笑い出した。


「    !?」


「      !!  !!」


何だかよく聞こえなかった。

聞きたくもないけたたましい声。



「オイ何だよ」

近づかれて耳元で言われたから、今度はよく聞こえた。

なんかもう、どうでもよかった。



だるく頭を上げると、

視界の端にまた新たなものが侵入してきた。





スーツを着た長身の男。






振り返ったその男と、一瞬だけ、


目が合った。






何か目を丸くして 口を開きかけていたけど、

横に更に2~3人のスーツが並んだから、そのままその流れに乗って

男は消えていった。





その背中を見ていると、



男達は私の手を引っぱって進んだ。




するとその男達の内の誰かの家に上げられた。

そこには食べ物が並んでいた。



ずっと同じ調子で笑いながら、男達はカンパーイと大声を上げた。


そこの食べ物に手を伸ばしても、何も言われなかった。


久しぶりの食べ物に、私は無我夢中で噛み付いた。





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