ばい


「は?」

「だから来週、実家に帰るから。」

「なんで?」

「法事。」



いつものように次の日、仕事が午後からって日に乃亜の部屋に泊まりに来た。


そこで乃亜の言葉に驚いた。


実家に帰るって今まで正月くらいだったから。



「うち、田舎だから、そういうのうるさいの。」



乃亜の実家は田舎町で法事とか親戚が集まる行事は必ずと言っていいほど
全員が集合するらしい。



「寂しい?」

「…寂しい」



そう言って乃亜に抱きついた。



寂しいに決まってる。


乃亜と会わない日なんて殆どない。


次の日、朝から仕事だって日も泊まらないけど必ず会いに来てた。



「すぐ帰ってくるよ。」



そう言って乃亜は抱き締め返してくれた。


そのまま俺は乃亜を押し倒した。



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