せーしゅん。【短編集Ⅲ】


僕たちは上級生の中で背が高い朝倉さんを呼びとめた。



「あっ、お前ら」



朝倉さんは僕たちに笑顔を見せるが


目のあたりがほんのり赤くなっていた。



「朝倉さん泣いたの?」




空気を読むこともせずキヤが聞くと


朝倉さんは笑いながら頭をかいた。




「男として情けねーな、俺」



「男でもあるし子どもでもあるぞ」




挽回するようにフンッと鼻を鳴らすキヤを見てホッとした。


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