Ｌｏｖｅ　Ｓｔｅｐ
雪哉が接客している間に志岐島から携帯に電話が入っていた。



施術が終わるとオフィスへ行って志岐島へ電話をかける。




『おう、雪哉　報告がある』




そう言うと話し始めた。



『黒田　琴美のひも、女が出来たらしい』



「女？」



『あぁ　最近は黒田　琴美のマンションに現れるのが３日に１度くらいになってきている』



「それが喜ぶべきなのかわからないな……」



『そうだな　２人の間に何かあったのかもしれない　黒田　琴美は昨日、不動産屋に行っているしな　あのアパートから引っ越すのかもしれない』



「引越し？」



『意外と黒田　琴美は真面目な性格だよ　お前の店とアパートの往復しかしない　寄り道といったらスーパーで食材を買うだけだ』



「杏梨の方にも電話はないようだし、もう何もしないつもりなのかもしれないな」



『まあ、７０％はそう言えるだろうな』



志岐島も杏梨と接触しなければもう何も起こらないだろうと考えていた。



「もう少しの間　頼むよ」



『それなんだが……俺、大きい事件を抱えたんだ　黒田　琴美の尾行はうちの若い奴で良いか？』



申し訳なさそうな声がした。



「あぁ　もちろん　かまわないよ　ありがとう」



明日から黒田　琴美の尾行は志岐島の会社の社員がやることになった。



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