Love Step
食事がすむと、ソファーに移り並んでケーキを食べていた。



一昨日焼いたスポンジケーキはイチゴと生クリームでデコレーションしてまずまずの出来栄えだった。



「クリームが付いている」



「えっ?どこどこ?」



顔をぬぐおうとした手が雪哉に掴まれる。



「?」



雪哉の唇が鼻に近づき触れた。



「ゆ、ゆきちゃんっ!?」



「ごめん、これでも風邪を移してはいけないから触れない努力をしているんだ」



「風邪よくなって良かった 本当に熱はない?」



疑わしげな目で雪哉を見る。



「ほら、触ってごらん」



杏梨の手を取って額に触れさせる。



「本当だ 熱はないみたい ゆきちゃん、わたしの為に無茶するのはもうやめてね?」



「それは……約束できないな」



「どうして?無茶したらわたしが心配するんだよ?」



「愛しているから……杏梨が喜ぶ顔が見たい 結果的には心配をかけてしまったけれど でもそれはそれで尽くしてくれる杏梨を見て幸せな気持ちになったよ これからもいろいろな杏梨の顔が見たい 今のそそられる顔や、怒った顔、戸惑った顔、笑顔 俺のことが大好きっていう顔……」



「……ゆきちゃん」




「それほど杏梨の存在は俺にとって大事だっていうことなんだ」



< 612 / 613 >

この作品をシェア

pagetop