空白の玉座
訓練場の一画にジェイスはゴルドアとガイの姿を見つけた。
ゴルドアのもとに駆け寄ると、来ることがわかっていたように彼は頷いた。
「…厄介な事になったな」
眉間に皺を寄せゴルドアは顎鬚を手で撫でた。
「国王陛下の身辺にも気をつけるようにこっそり近衛隊に言っているとこだったのに、まさか病で亡くなるとは…」
「おかげで僕の家は被害を受けずに済んだけどね」
ガイが複雑な表情で肩を竦めた。
「嫁いだ者が何か問題を起こせば、家の者もただじゃ済まない。全く…回りくどい嫌がらせをされたものだよ」
「おそらくその女性は刺客でしょう」
嫌がらせなどという生易しいものではなく報復なのではとジェイスは思ったが口には出さなかった。