空白の玉座



すぐに議会が召集され、議場に皆が集まった。


皆呆然と力なく自分の席についていた。

「まさか、国王陛下まで病に倒れるとは」

「王太子もまだ決まっていないというのに」

ざわつく中でアメリアは空いた玉座を見つめていた。

「そういえばリリス王子は?」

視線をコーアンに向けると、彼は渋い顔をした。

「何度か王太子の件でご連絡を致しましたが、相変わらずのご様子で。さきほど使いを出しました」

「こんな一大事に王宮にいない王子など、戻られたところでなんの役に立つんだ!」

1人の大臣の言葉をきっかけに、皆がそうだ、と沸きあがる。

「早急にクラリス王子を即位させ隣国にも示さねば!」

「ベルトワールとの戦況が悪化する中で玉座が空けば、一気に攻め込まれかねないですしな」

好き勝手いう大臣たちの言葉をしばらく聞いていたアメリアは静かに立ち上がった。




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