恋人はトップアイドル
「あんま・・、見せつけんな。」

輝が、あたしの肩の上で、息をはく。

「嫉妬で狂いそうだ・・。」

「・・健人のこと?健人は・・んっ」

ちゅっと、今度は軽く唇を塞がれた。
輝の顔が、目の前に見える。
その欲望に燃える目に、あたしは、自分が女なんだと、輝が好きなんだと、思い知らされる。

「・・他の男の名前なんか呼ぶな。」

「で、でもね、友達だよ?ただの、友達で、仲間だよ?」

あたしはにやけそうになる顔を抑えながら、輝にいった。

「わかってるよ。わかってても・・いらつくんだよ。くっそ・・・Rの輝でいなきゃなんねえのに、我慢しきれなかった。」

輝の端正な顔が歪む。

今日ここまで、クールに振る舞ってたし、あたしの方なんかみてないと思ってたのに・・、見ててくれたんだ───。

どうしよう。愛おしい。輝が愛おしいよ。

「輝・・、大好き。・・大好きよ。」

精一杯背伸びして、輝に抱き着いた。
伝わるかな?この気持ち。
どうしようもないくらい、好きだって気持ち──。

少し間があいて、ぎゅうっと輝が抱き返してくれた。

「くっそ、抱きてえ・・・。」

吐息とともに吐き出されるような声に、身体の奥が疼いた。

「・・輝、キスして。」

少しでも。少しでもいい。
今、出来る限り近づきたい───。

「頼むから、あんま煽るな・・。俺が、俺じゃいられなくなる。」

輝はそう言うと、荒々しいキスをくれた。それでも、愛情が伝わる。深く、深く。

輝の手がせわしなく、あたしの身体をまさぐるけど、それはそれで、いい。

今日は許そう。だって嬉しいから。幸せだから。


「はあっ・・。優美・・!」


もっと、もっと呼んで。
もっとあたしでいっぱいになってよ。


「輝あっ・・。」


あたしはもう、あなたに溺れてるから。
もう戻れないくらいに。


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