舞姫〜MaiHime〜

舞蝶のルール。
総長は誇りを忘れない事。

あたしは舞蝶の総長である事を誇りに思っていた。
だから、身元を隠すためにも本当は外さなきゃいけないリングをあたしは外す事が出来なかった。


『そうだよ。…初めてまして。あたしは舞蝶6代目総長の蕪木紅(クレア)。』
『…じゃあ、お前は何でこの学校に来た。お前が猛火を攻める理由は無いはず。あるとしたらNo.1になって全国制覇を───』
『違う。』

あたしは空輝の言葉を遮って言った。

『あたし達は、大切なものを失った。その代償は大きくて、失った傷は凄く深い。…だから。あたし達はやらなきゃいけない。…このままじゃ、何も報われない。…意味、分かんないよね。』

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