運命の恋~先生を抱きしめたい~
「星きれいだな~」
やっと先生が口を開いた。


「まさか…会えるなんて……
真理子のお参りありがとうな……
あの時は変な気持ちだった。
今ここに月城がいたなんて……
どうしてもう少し早くに
ここに来なかったのかって
すごい後悔したよ。」



「ごめんなさい・・・」



「でも元気なんだって安心した。
少しやせたな?大人になったかな?」




先生は手を離さない



「心配かけてごめんなさい」




「うん・・・すごく心配してた」

先生は夜景を見ている。



「死ぬほど心配した・・・・・
でも・・・今はきっとそっとして
あげなければいけない
って我慢した・・・・・。」



「我慢?」



「いなくなって気がついた。
あたりまえだったおまえの
熱視線も積極的な言葉も…俺にだけ
見せてくれる熱い想いや
それが自分にとってどんなに大事なもの
だったのかが……」



先生の背中に飛び込みたい
そう思ったけど・・・・

私はグッと我慢した・・・・


 あの頃とは違う・・・・・・


私は星を見上げる・・・・・

 先生を抱きしめたい


それは今の私には許されないことだって
そう言い聞かせていた。
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