天使降臨 (『小説・堕天使無頼』改題)

俺たちは何度も愛し合った。



これからも、ずっと。

俺は彼女を腕に抱く事を誓った。



サキ。


寒いのか。


季節はずれの休暇。

4月に入っても雪が降ってきた。


サキ、寒いのか?


涙がひと筋、ふた筋と頬を伝って俺の肩に落ちる。


冷たい涙も俺が温めるから。


ストーブの灯はまだ消えていない。


雪明かりか?





彼女は金色の涙をひと筋、流した。
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