レイコーン
宮殿を見上げると全体が黄色く、中央に太陽を背にした青い鳥の書かれている旗が目に留まった。
「この旗のシンボルって鳥?」
「リリー、マールに教えてあげれるかい?」
ニコスは、マールの頭の上で輝く蝶に向かって語った。
リリーは淡く輝くと
マールの頭の中に直接映像を流し込んだ。
光と共にマールの目の前にはリリーの描く世界が広がる。
『アルバータの水はその源流は砂漠の神と呼ばれる水鳥、レインバードの巣から流れる水である。』
太陽を背にしたレインバードの映像はなくシルエットとなっている。
『砂漠の民はこの水をレインバードからの恵みと称し、レインバードを神のようにあがめているのだ。』
映像は終わった。
急に元の世界へと視界が戻り、太陽のまぶしさを感じた。
「…ありがと、リリー。でも、これは歩きながら見るもんじゃないね。」
いつの間にか、足は止まっていたらしい。
ニコスに置いてかれていた。
ニコスはマールの方を振り返ると
「マールは、リリーの使い方も勉強しないとな。」
と、笑って先に歩いて行ってしまった。