レイコーン
「さっきの噴水の広場にも所々にもいたぞ?」
なんてニコスは言うけれど、
噴水の広場にもこんなのがいたなんて気がつかなかった。
マールにとって見れば、誰もいなかったはずだから。
回廊の先には階段があって2階へ行くと大きな扉が待ち構えていた。
それが王の間の扉だ。
扉の脇にはひとりずつ衛兵が立っている。
階段を上りきるとニコスは2本の尾を持つ黒猫の姿となった。
1本の尾ははっきりとしているのにもう1本はうっすらと透けている。
腰に抱えていた細長い剣も、なぜかニコスの体の大きさと共にサイズが縮む。
「あれ?ニコス、何で猫の姿になるのさ?」
「ミャー。」
黒猫はにっこり笑う。
猫の状態では会話ができないのだろうか?
少し咳き込むと、ニコスはその姿のまましゃべった。
「王の前で、仮の姿とは失礼だからな。」
そのままニコスは、衛兵に志願者である事を継げると
衛兵は扉を開けた。
門が開く。王の間から輝かしいばかりの光が差し込む。
王の間は、回廊よりもさらに明るい造りとなっていた。
明るい天井にはクリスタルのシャンデリアが取り付けてあり、見る者の目を奪っていく。