レイコーン
真っ白な天井には時々何十もの星たちが浮かび上がり
その一つ一つが形作る獣達の文様は大きな光を放ちクリスタルの輝きへと反映される。 
真昼のプラネタリウムを思わせる王の間の天井。


その一番奥の部屋に王座があり
そこにはひとりの男が座っていた。


「!!」
 

その座っている人と目を合わせた瞬間。
マールの体は硬直した。

まだ、部屋にも一歩も入っていないのに目の前に怪物がいるかのようで動けない。
額に汗が浮かび上がる。肌でびりびり感じる恐怖。王の風格ってヤツだろうか?
広い部屋なのに、狭く位トンネルを歩くような感覚が二人を襲う。

 
「進みたくないよ。ニコス。」
 

マールは手にしていたタマゴをギュっと抱きしめ、ニコスを見た。
 

「大丈夫だよ。取って食われたりはしないさ。さぁ、行こう。マール。」

 

ニコスがそう言い、
マールは、ニコスの後を追い一歩一歩進んで行った。
 

王の間は大きな柱が4本あって
王の他に見当たる人物も何もない。


誰かに見張られているわけでもないのに
視線を強く感じる。


一歩、一歩と進むたびに足が重くのしかかり、
まるで台風の逆風に剃って歩いているみたいで
さっさと逃げ出してしまいたい。


ニコスはマールの肩に乗り。
ヒソヒソ、小声でマールに言う。

「とりあえず、頭を下げろ。」

マールはニコスに言われるがまま、ひざをついた。
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