レイコーン
ニコスはマールの肩から下りると王に向かい挨拶をはじめた。
「お初にお目にかかります王。私は、花の賢者の弟子ニコスでございます。こっちは、マスターより私の試練の見届け人を承りました友、マールです。」
マールはちらりと王の方を向いた。
顔をあげることはできないが、赤いマントで包まれているのだけはわかる。
ぱっと見ただけでも、良い布を使っている衣を羽織っているのがよくわかる。
「よいよい。顔をあげよ。ニコス、そしてマールよ。」
顔をあげたマール王の顔をマジマジと見つめた。
王冠は最初は金だったのろうけど長い年月のせいか色落ちし、所々に銀が輝く。
耳は少しとがってはいるがヒゲにしても、紙の白髪具合からしても気のよさそうな年長者だ。
あの鋭い視線は誰のものだ?多分、この人のものではない。
「そなたが13賢者の一人、ファンフランの弟子よ、師匠より話は聞いておるぞ。レイコーンを探す旅をするそうだな。」
「はい。そのためには旅の資金が必要なのです。」
ニコスは静かに答えた。
「レイコーン?」
マールはつぶやいた。
ニコスは何か知っている見たいだけど、
ドクにはニコスの試練を見届けてくれとしか言われていないし。
「関心じゃな。我が国の騎士は働きながら旅をするにはもってこいだからのう。じゃがな、いくら賢者の弟子と言っても試験は受けてもらうぞ?よいな?」
「もちろんです。」
なにやら、王とニコスは話してはいるがマールの耳には入らなかった。
レイコーンの事もあるし、その上あの鋭い視線はまだ、続いている。
絶対に王のものではない。それだけは確信できた。