レイコーン
「あの、ひとつ質問よろしいでしょうか?」
おもむろにマールは口を開いた。
「マール君と言ったね。なんじゃ?言ってごらん。」
「…参加資格は20歳以上ってなってますけど大丈夫なんですか?」
それを聞いたニコスは少し焦った。
「マール、言うなよ!後ろの人が審査してるんだかさ!」
王は、きょとんとした顔をしてしばらく2人を見つめた後、答えた。
「はっはっは。2人とも気がついておったのか?なかなか感性が鋭いようだのう。セバスよ、出ておいで。」
王がそう言うと後ろから、1匹の尾のない年老いた黒猫が現れた。
空気が変わる。静電気が体を走っているようでビリビリビリビリする。
小さな体からは想像もできない威圧感が漂う。この視線。この視線だ。
強くたくましく、落ち着いているが
それでいてけたたましい轟音が体全体を通過していく感じ。
王よりも威圧を与える空気。
それを一匹の年老いた猫から感じる。
黒猫は
「ニャーン」
と一声上げると人の姿へと変化した。
年齢を重ねた執事姿。髪は白髪で目は線目。
鼻の下に伸びる口ひげは品格を表しているようでしているようで白くまっすぐに横に伸びている。
その姿はどことなくニコスに似ていた。