短編小説集
沈黙が続いた
彼は何かを思い返しているのか、黒板を見つめたまま黙り込んでいる
私はそんな彼の横顔を見つめながら、この学校での三年間を思い返していた
この学校に、何かを求めて入学したわけではなかった
恥をかかない程度に勉強をして、部活はまぁ、しなくていいや
その代わりバイトがしたい
働いてみたいな
そうやって淡々とした生活を送って、そのまま卒業する予定だった
なのに、ある日を境に私の淡々とした生活が壊れてしまったんだ
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