ガラス細工の花と機械仕掛けの白の翼



しかし、今日立ち寄った村で子供達から有力な話を聞いた。

大人すら入る事を拒絶する森のずっと奥には、小さな湖と塔があって、その塔の中に人影を見た。と。

子供が面白がってする、怖い話や不思議な話の一つに過ぎない。
しかし、一人の少年がそこに行った事があると言い、風景、状況を事細かに話してくれたのだ。

その話を聞いて彼の胸は高鳴った。
少年の見た風景と、夢の風景がピッタリ一致したのだ。
彼は村の大人が止めるのも聞かず、少年に地図を描いてもらい、丁度、昼正午。鬱蒼とした森へと足を踏み入れたのだった。

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