キミの心の声を聞かせて

雄大、どこにいるのかな…?


もう、飲み物買ってどこかで待っていてくれているのかな?


キョロキョロと辺りを見渡していると


「ねぇ、いいじゃない。一緒に観ようよ」


スタイル抜群でミニスカート姿の綺麗な女の子2人に囲まれてる雄大の姿が見えた。


ヤダ…雄大に近づかないで。

複雑な気持ちで雄大の姿を見ていたら


「悪いけど、俺、彼女と一緒だから」とキョロキョロと女の子達を無視して辺りを見渡している。


もしかして、あたしを探してくれているの?


ドキドキしながら、少しずつ雄大に近づいていくと


雄大の瞳が、あたしを捕らえた。


そして…「智樺!!」眩しい笑顔であたしの名前を呼んで右手を上げた。



一気にあたしに集まる視線の中

雄大は、綺麗な女の子達をすり抜けてあたしの方に真っ直ぐ向かってくると


「遅いよ、お前」と、あたしの頭をポンと叩いた。




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