キミの心の声を聞かせて

「ごめん…」

謝ると「ほら、お前の分」と2人分のジュースと少し大きめカップに入ったポップコーンがのったトレイからジュースを1つ渡してくれた。


「あ、ありがとう」と受け取ると


そんなあたし達の姿を、納得できない顔でコソコソ話をしながら見ている、さっきの綺麗な女の子達の視線を感じた。


なんか…ヤダな。

そう思いながら、なるべく気にしないようにして

「あ、お金…」

とバックから財布を取り出そうとすると

「バカ。こういう時は男が払うんだよ」

もう一度、あたしの頭をポンと叩いて、あたしの手を握って自分の方に引き寄せた。


「あっ…」

「ほら、もうすぐしたら始まるから行くぞ」と、そのまま手を繋いだまま上映される1番スクリーンに向かった。




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