キミの心の声を聞かせて
2人で、隣同士の席に腰を下ろした。瞬間に離された手が、どこか迷子になったようにぬくもりを求め、自分の手にそっと重ねた。
さっきの、もしかしてワザとなのかな?
雄大、人前でイチャツクようなタイプじゃないもんね。
あたしに気を使ってワザと、あたしの手を握ってくれたのかな?
そう思いながら、隣にいる雄大の顔を見たら少しだけ頬が赤く染まっているように見えた。
「楽しみだな」
「うん」
触れそうで触れない距離に座ってるあたし達。
ドクン…ドクンと高鳴る心臓が煩くて、隣に座っている雄大に聞こえてしまいそうだよ。