キミの心の声を聞かせて
「あたし。ヤッパリ無理。帰ります」
サヨナラと、先輩達に背を向けて部室を出ようとドアに手を伸ばした。
「ちょっ!!待てって!!なんで急に帰るなんて言うんだよ?」
あたしの腕を掴んで引き止める先輩
「だって、文化祭で歌うなんてこと聞いてないですよ。あたし」
冗談じゃない。ただでさえ色々あって目立ちたくないのに
文化祭で歌ったりしたらみんなからなんて言われるか。
考えただけで胃が痛くなるし、ヤダよ。ウザったい。
「とにかく。あたしボーカルやらない」
先輩の腕を振り払おうとしても、先輩はガシッと掴んだまま離してくれない。