キミの心の声を聞かせて

「いい加減、素直になれよ。お前強がってるけど、ホントはスゲェー傷つきやすい性格だろ?」


なんで…そんなこと言うの?まるで、あたしの心の奥を見透かすような瞳で。


「あたしの事、何も知らないくせに。分かったようなこと言わないでよ!」


あたしの何が分かるっていうの?

傷つきやすいってなに?強がってるってなに?何も知らないじゃない。


あたしがどんだけ1人でいじめと戦ってたことなんて


何も知らないじゃない!



「離してよ」



心ん中は、もうグチャグチャだ。こんな奴に、少しでも心を開いたあたしが馬鹿だった。

先輩の顔を見ないまま、下を向いて俯いたまま言った。




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