咲と亮
「なー咲ー」
亮が顔を覗きこんできた。うわ上目づかいダメだよ。
いっつも憎たらしい顔しかしない亮の、唯一、ステキな表情が…
上目づかいだ。
いやもう可愛い。目クリクリ。萌え!
「「………」」
私は何も言えなくて、亮も何も言わなくて見つめ合う私たち。
すると亮が、
「そんなに上目づかい、かわいいかー」
「うん可愛いすぎる萌える」
「可愛いて…」
「うん亮くん、その引きつった顔しまってね」
傷つきます。
「聞いた話、俺、学校1カッコイイらしいぞ」
「そだね~。女子みんな、そう言ってる」
「ちょ。否定しろよ、はずい、俺」
「えー真実だしね。今年の王子は、亮が最有力だって」
「あ~…俺、文化祭に“学校王子様コンテスト”があるとか、漫画とかの話かと思ってた」