泣き虫なキミ



下に落ちている消しゴムを

拾い上げて、私は言う。



「この消しゴム、誰の?」



すると、クラスの中瀬さんが

私が皆に聞いたのが予想外だったのか

私のところに来て焦りながらこう言った。



「ごっ…ゴメン!ノート消してたら、飛んでっちゃって…」




……言い訳が苦しすぎる…。


どうやったら、消しゴムが

2mも3mも飛ぶんだよ。





「へぇ…、中瀬ちゃんて凄いんだね!」


返す言葉を迷っていると

まだ隣に居た爽が中瀬さんに声をかける。




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