amoroso
「行きます。」
と 香音は靴を脱いで
一直線に海に行く。
そのまま波打ち際まで行くと
足に水がかかる。
「冷たい。」
香音はキャッキャッ言いながら一人で遊ぶ。
「先輩も来ないんですか?」
ふっと鼻で笑う。
「なに笑ってるんですか?」
と ちょっと怒りながら香音が聞くと
「…お前も子供っぽいところがあるんだな。」
「ダメですか?」
「いや。…お前の歌は聞いたら 大人しい感じがしたから。」
「えっ?…私の歌聞いたんですか?」
「ああ。たまたまCDショップに売ってたから。」
「!!…恥ずかしい。」
「はぁ?」
「だって…そんな先輩が聞くなんて思わなかったから。」
「俺だけじゃなくて、もっと大多数の人が聞いてるじゃないのか?」
「そうなんですけど…。」
と 香音は俯く。