ヤクビョウ神†天使の微笑み†
 結局、刹那も諦めて雫の後を追いかけて、エレベーターの前で待っていた雫と合流して、最上階までいき帰宅した。



 そして、マンション前の道路の向かい側に、その着物姿の女性が立っていた。

 2人が部屋に入る所をジッと見つめている。



「・・・」

 どこか悲しい目をしている。

 その目は全く輝いていなく、漆黒の闇がその中にあるかのようだ。

 そして、小さな口は動くことなくしてその人はその場から消えてしまった。





 ・ ・ ・





「雫、これ、どう思う?」

 刹那は、最近発売されたという、新型のデジタルカメラを構えながら話す。



『どおって言われても、明らかに霊でしょ?』
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