騎士はキミに恋をする
気がつけば、
私は見慣れた天井を見上げていた。
眼球だけを動かして、
周りを見るとここは医務室のようだった。
…頭がガンガンする。
頭痛を振り落とすように
勢いよく寝がえりを打とうとして、
私は可笑しな風につんのめった。
見れば、身体がベットに
ベルトでぐるぐる巻きにされて
固定されていたのだ。
ああ、なるほど、
通りで動けないわけだ。
小さくため息をつきながら、
天井を見上げて、
私は彼女を殺した時のことを
思い出していた。
あの後、私は
悲鳴を上げつつ笑いつづけたが、
その後はどうなったのだろうか?
曖昧な記憶を掘り起こしている間
私の心は
鋭利な刃物で抉られる思いだった。
まだ傷口も塞がっていないのに、
両手で掻き毟って、
傷口を広げているようだった。