元気あげます!巴里編


「ひどぉーーい。中学生だなんて・・・ちゃんとレディの扱いはされてますよ!
たぶん・・・。」



「そうだな。これからはノーガードにならないように気をつけます。
帰宅早々、テーブルに指輪が置き去りにされててさ、それでああいう帰宅されちゃうと、気にしないでいようと思ってもダメだね。
いい歳してたってさ・・・。」


((もしかして、千裕様はずっとセルジュさんのこと気にしてた?))


「ひかるがコテッと寝てなかったら、俺はきっとばあさんとの約束をたぶん破ってた。
なぁ~んてな。
俺はせっかくの休みだからな、今日のディナーとデザートは全部俺が用意してやる。
ってことで・・・」


「買い出しいっしょに行く~♪ でいいんでしょ? うふふ」



久しぶりの千裕とのゆったりした夜を過ごせて、ひかるは千裕の屋敷での補習を思いだしました。



((あのときは毎日いっしょだったんだよね。私にそれだけいっぱい時間を割いてくれてたんだ・・・。
なのに、我がまま言って、ここまで来て、勉強させてもらってる。
すごく幸せだわ。
お父さんとも会えたし、琴美さんのおかげで体の調子もよくなってたし、がんばらないと!))



「何?俺、見とれてもらうほどカッコよくないんだけどな。
そういえば、俺の書斎でよくそうやって見てたよな。

この間、インスタント外人のヒイロさんでバザーに参加したときは、食いつくように見てたから焦ったし・・・。」



「あっ、お弟子仲間のカールさんって人がね、ヒイロさん来るときあったら教えてっていってた。」



「なんで?」


「カールさんってゲイなんだって。それで・・・」



「待て。その先は言うなよ。・・・マズイな、同じ格好できないってことじゃないか。
あぁ?何を嫌な笑いしてるんだよ!」


「別の人に変装してくれるんでしょう?楽しみっ」


「あのなぁ・・・」



ピンポ~~~ン♪
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