元気あげます!巴里編
セルジュに怒鳴られて、ひかるはヒィッと震えました。
「いきなり怒鳴ってすまない。
実業家で金持ちは、俺の想像のつかないことをするのが当たり前なのかもしれんが、される側のひかるが不憫っていうか・・・気になって。」
「私は不憫なんかじゃないですよ。私は千裕様の力になりたくて、側にいたくて志願兵になったんですからねっ!」
「今日みたいだと乱暴されたり、死ぬかもしれなかったんだぞ。」
「そうですね・・・。死んだら、千裕様は大声で泣いちゃいますね。
ひとりぼっちになるって泣いちゃいます。きっと・・・。」
「ひとりって・・・身内がたくさんいるだろ。」
「そうなんですけど・・・千裕様はよそでできた子どもだから、小さいとき、私と同じ施設にいたんです。」
「施設?・・・そういうつながりなのか。」
「しかも、三崎の家に入ってから、ずっと私を捜してくれたらしいし・・・。
見つけてくれてからも、学校行かせてくれて、補習してくれて、留学も。」
「足長おじさん気どりなのか。
恩があるからいっしょに居たいのか?
俺は、好きになった女を危険にさらすくらいなら、別れるよ。
自分のせいで、不幸になるより、離れても幸せになって笑顔で暮らしてほしい。」
「セルジュさんは優しいですもんね。
でも、私はそういうのダメだと思うんです。
この人って決めた人の側からは離れない。
離れて、時間が経過して笑顔になっても、どこかで笑顔がくずれちゃう。
千裕は見かけは偉そうでも、心の中はすごく繊細だし、マザコンだし、女性にきつく言えないし、男性に好かれるし、さびしがりやだし、寝てるとき私と間違えてクマさん抱っこしてるし、トイレのスリッパがあっても履かずに入っていっちゃうし。酔っ払うとお尻を見せたがるし。」
「ぶっ。あはははは・・・。千裕がものすごく手がかかるのはわかったよ。
でもね、ひかるは若いんだから、愛されることを知ってもいいんだと思うよ。」
「いきなり怒鳴ってすまない。
実業家で金持ちは、俺の想像のつかないことをするのが当たり前なのかもしれんが、される側のひかるが不憫っていうか・・・気になって。」
「私は不憫なんかじゃないですよ。私は千裕様の力になりたくて、側にいたくて志願兵になったんですからねっ!」
「今日みたいだと乱暴されたり、死ぬかもしれなかったんだぞ。」
「そうですね・・・。死んだら、千裕様は大声で泣いちゃいますね。
ひとりぼっちになるって泣いちゃいます。きっと・・・。」
「ひとりって・・・身内がたくさんいるだろ。」
「そうなんですけど・・・千裕様はよそでできた子どもだから、小さいとき、私と同じ施設にいたんです。」
「施設?・・・そういうつながりなのか。」
「しかも、三崎の家に入ってから、ずっと私を捜してくれたらしいし・・・。
見つけてくれてからも、学校行かせてくれて、補習してくれて、留学も。」
「足長おじさん気どりなのか。
恩があるからいっしょに居たいのか?
俺は、好きになった女を危険にさらすくらいなら、別れるよ。
自分のせいで、不幸になるより、離れても幸せになって笑顔で暮らしてほしい。」
「セルジュさんは優しいですもんね。
でも、私はそういうのダメだと思うんです。
この人って決めた人の側からは離れない。
離れて、時間が経過して笑顔になっても、どこかで笑顔がくずれちゃう。
千裕は見かけは偉そうでも、心の中はすごく繊細だし、マザコンだし、女性にきつく言えないし、男性に好かれるし、さびしがりやだし、寝てるとき私と間違えてクマさん抱っこしてるし、トイレのスリッパがあっても履かずに入っていっちゃうし。酔っ払うとお尻を見せたがるし。」
「ぶっ。あはははは・・・。千裕がものすごく手がかかるのはわかったよ。
でもね、ひかるは若いんだから、愛されることを知ってもいいんだと思うよ。」