元気あげます!巴里編
ひかるは帰国してからまる2日、千裕とゆっくり話もできずに別荘へと出かけました。
「別荘は近所に住んでる人に管理してもらってるんだ。
研修会なんかでも使うことが多いから、日によってはペンションみたいな感じににぎわってるときもある。
出かける前に問い合わせたら、10人ほど社員がいるらしいんだが・・・ものは相談。」
「はい?」
「社員の前で俺が社長の・・・って言った方がいいと思う?
当然、ひかるも婚約者の・・・って紹介になるけど。」
「きっと緊張しちゃうだろうねぇ。
社員になりきっておこうよ。」
「そういうだろうと思った。
温泉も入るし、じゃ、俺はすっぴんで・・・」
「千裕様はいつもお化粧してるとか?」
「違うって。いつもはほら、あのメガネとダサダサなおっさんだからさ。」
「あは、そういうことね。
じゃ、私もすっぴんで・・・。」
「よくないな・・・。すっぴんだと女子高生だと思われて襲われるかもしれん。」
「だってぇ・・・温泉でしょう?」
「ま、いっしょに入れば、俺が守らせてもらうから大丈夫だって。」
「いっしょに・・・?!!!!!」
「な、何考えてんの?・・・ひかるはエッチだな。」
「もぅ!それは私のセリフっ!!!
いやらしぃーーーっ!」
「おい、やめろって。運転中は危ないって。」
「あ、ごめん。」
ワァワァ騒ぎながら、別荘にたどりつくと、管理しているという女性が迎えてくれました。
「千裕先輩、お久しぶりです。ようこそお越しくださいましたぁ。」
「あれ、岡村?」