元気あげます!巴里編
「うわ~~ん。セルジュさんが言ったとおりだわ。
目に見えるものだけに振り回されて・・・自分が悲しい以外考えなかった。
ごめんなさい・・・。私部屋にもう、もどります。」
「もどってヨシとはまだ言ってないぞ。
俺もひかるに対して、言葉が少なすぎた・・・。
学校で、女子高生たちが群がってたとき、つらそうにいなくなったよな。
別荘でもずっと浮かない顔してたの知ってたんだ。
けど、俺自身はひかるが好きなのは知ってるはずだと思いこんでて・・・。
今、言っておくけど、俺はひかるに急いで大人になってもらわなくていいと思ってる。
そうやって、捨てないでって泣きじゃくってるかわいいひかるがいい。
酒の席で仕切りまくってるひかるなんて想像したくないしな。」
「まだまだそんなの無理だよぉ。
お酒の味だって知らないのに・・・。」
「酒の味なんて知る必要ない。
俺がひかるの味さえ知っていればいいことだから。」
「えっ!?」
「ひかるはHだなぁ。
話しながらも、俺の上に乗ったままだし・・・。
その上に捨てないでなんて言われちゃ、このくらいはしないとなぁ。」
千裕は上に乗っていたひかるを下して、自分が上にのしかかると、ひかるの唇、あごのライン、首すじにキスを浴びせました。
「あっ・・・。あんっ」
「これが、今の限界。
セルジュから聞いたかもしれないけど、俺はすごい我慢してる・・・。
たぶん、おまえが何か言ったら、きっと襲うだろう。
けど、今は大切にしたいと思ってる。
ひかるが三崎千裕の嫁さんにふさわしくなるつもりで修行しているように、俺は新婚初夜まで、セックスはとっておく。
まぁ、ぶっちゃけた話すると・・・おまえが妊娠でもしようものなら、ばあさんが俺たちから完全手を引くなんていうもんだからな。
手を引かれでもしたら、またほら・・・両親を説得するのがめんどくさいだろ。」
「琴美さんが・・・。わかりました。
もっと早く言ってほしかったけど、今ので許してあげますっ。」
「じゃ、あらためてこの指輪をしてて。」
「はい。これで私の居場所がわかりますよね。」
「怒ってるのか?発信機」