元気あげます!巴里編
「いやぁ・・・そこまでは考えてなかったというか。
それもいいアイデアだね。」
「とにかく、つきまとったり、こそこそかぎまわるようなことはやめてください。
関係のない他人に迷惑がかかってしまいます。」
「そうだねぇ・・・。取材しててどうしてもわからない部分を答えてくれたら、まとわりつく必要もないかな。」
「わからない部分って・・・。あ、でも答えたら記事にするんですよね。
嫌です!」
「君ってさ、お金持ち目当てってタイプじゃないし、かといって、ただコツコツまじめに働くだけのメイドさんを嫁にほしいと千裕ぼっちゃんが思うかっていうと・・・おかしいんだよなぁ。
千裕さんは近しい部下には女性を置かないって定評がある。
それもかなりの謎だ。
女性嫌いなのかと噂もあったようだけど、婚約者のひかるさんは女性だよね。
2人だけの取引でもあった?取引は変かな、約束かな。」
ひかるは下手に何か言えば記事にするつもりだと理解して、隅田に背を向けるとセルジュのところへもどってきました。
「セルジュさんの言うとおりでした。
私の追っかけです。
うっかり何かをいえば、絶対記事にされるみたい・・・。
でも、どうして千裕様の取材が私の取材になっちゃったのかしらぁ。
女性誌だったらイケメンのインタビューの方がいいでしょうに。」
「そうとも限らないんだよねぇ。
イケメンそのまま出てるのもいいかもしれないんだけど、婚約指輪してる男じゃねぇ・・・魅力半減だしね。
それよか、お金持ちでいい男をゲットした女の意見の方がためになる、夢があるってこともあるんだよ。
三崎には独身の息子がまだいるんだしね。
そっちの方が読者にはおいしいんじゃないかなぁ・・・。」
「あっ!!いつのまに入ってきちゃったんですかぁ!」
「だから追っかけ。そう今、紹介してくれたじゃないですか。
三崎千裕さんはご兄弟の中でも、いちばん優秀だと言われている。
そのお人が・・・」
「どうしてこんな美人でもないお子様に指輪を渡す気になったのか?って言いたいんでしょう。
私はもう、何も答えませんから。
すっごいむかついたしぃ・・・。」