あの音をもう1度
“大丈夫”
数分前そう思えた私はどこに行った?
私は直感でわかっていた。
このままでは、納得の演奏はできない。と
なんとかしなきゃ…っ、
なんとかしなきゃ…っ
そう思うほどに目の前は闇に包まれる。
1人、1人と出番が迫る。
もう時間が・・・!
――すると1人の背中が見えた。
これは・・・
「音梨さん」
急に声をかけられた。
顔をあげると、そこには優しく微笑んでいる女性。
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