あの音をもう1度
「いい加減やめてよ。楽兄ι」


その人は音梨 楽(ラク)。
私の6歳上の兄。

見ての通り……シスコンであるι




「心配したぞ、奏。今日も無事に学校生活は送れたのか?」


「大丈夫だよ、そんなに心配しなくても。それより仕事は?」


「仕事ならさっき終わらしたから大丈夫!」



楽兄の仕事は作曲家。

こんな感じだが音楽界では有名な若手らしい。




「あら。おかえり、奏」


ニコッと笑って奥からお母さんが出てきた。



お母さんの名前は音梨 詩乃(シノ)。

元ヴァイオリンリスト。


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