飴色蝶 *Ⅰ*
「はい、兄貴
 親父は大丈夫でしょうか?」
 
庵は、舎弟のシバの肩を叩いた

「そう簡単には死なないさ
 すみれ、こっちへ」
 
庵と二人きり・・・

部屋のドアが閉まる。

「すみれ、お前に頼みがある
 シュリに、付いてて
 やってくれないか
 
 あいつ親父が撃たれる
 ところを間近で見て
 ショックで脅えているんだ
 
 俺はしばらく
 ここへは戻って来れない
 目を覚まして俺の姿が
 見えなかったら、あいつ・・・
 
 こんな事、お前に頼むのは
 間違ってる、だけど
 お前にしか頼めない
 お願いだ」

庵は、菫に深く頭を下げた。
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