田舎姫と都会王子
「残念だったな。小梅は俺のもんだ。」


俺がそう言って小梅を引き寄せると、柚瑠は悔しそうに俺を見てきた。


「小梅姉ちゃん、嘘でしょ!!こんな目つきの悪い兄ちゃんなんかと付き合うなんて!」


「柚瑠だっけ?柚瑠、言わせておけば言いたいほうだい……」


俺がそこまで言うと柚瑠は目を涙目にして小梅の服を掴んだ。


「小梅姉ちゃん、この兄ちゃん怖い……。」


「要、子供には優しくするっちゃ。」


小梅がそう言って柚瑠の頭を撫でているとき、柚瑠の口が一瞬笑ったのが見えた。


(このクソガキ…)


嘘泣きをしている柚瑠にガンを飛ばすと、柚瑠は小さく舌を出してきた。
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