BABY×DOLL
誰もそばにいてくれなくて不安だった。

遠藤さんでも少しホッとしちゃうくらい、あたしの心は弱っていた。

「おはようセリカ。もう少しね」

「う、うん…」

時計の秒針が進む度に緊張が増してきた。

──緊張?
それよりも怖かった。

早く終わってほしいと願いながらも、こんな行為に迷っている自分。

…ホントにこれでいいの?

そう自分に問いかけるあたし…

「中森さん?行きましょうか」

看護師が車椅子を押して病室へ現れた。

──ドキン

──ドキン

──ドキン

手は冷たく冷えきって、少し汗ばんでいた。

震える足を何とか立たせ車椅子に乗る。
そのまま手術室へ。

…どうしよう
怖い…

ホントにいいの?

後悔しない?

殺しても平気?

自問自答を繰り返しながら進むあたしの運命。

「…遠藤さん…」

「何?」

「やっぱり…止めちゃだめ?」

「は?」

「手術するの…もう少し待って」

もう少し考えたいって思っての提案。だけど遠藤さんは…一気に怖い顔をした。

「今さら何言ってるの?そんなワガママ通るとでも思ってんの?」

「…わかってるけど…でも…」

「セリカ、自分が悪いのよ?」
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