BABY×DOLL
しばらく眠っていた。

何もかも忘れたくて。

罪悪感から逃れたくて。


それから…どれぐらい時間が経ったのか、目を覚ますと遠藤さんが声をかけてきた。

「気分はどう?」

「…」

答える気にもならない。

見ると点滴も外されていた。かなりの時間、それも深く眠っていたらしい。

「手術は上手くいったって聞いたわ。二、三日休めば仕事も出来るでしょうって」

「そう…」

手術が上手くいった?

上手く子供を殺す事が出来たって事?

そして、あたしはまた元の生活に戻れるってワケ?

こんなの都合良すぎる。この罪悪感はどうすれば消えるのよ?

「ねぇ遠藤さん」

「何?」

「子供…ってお墓とか作れるの?」

そんな事をしたって気が済むわけないって知っていたけど、何かをしたかった。

遠藤さんは静かに言った。

「セリカ…胎児はね病院で処分されるはずよ」

「処分…?」

「悪い言い方をすれば…廃棄。ゴミと同じよ」

「そんな…!まさか!胎児って言っても人間の…赤ちゃんなのに」

「手術の時にバラバラにして出すって聞いた事あるわ。もはや人間とは呼べないし、人間だと認識されてないんじゃないかしら」
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