伝えたい事がある
お母さんの怒鳴り声を背中に受けながらあたしは2階に上がって行った。
ドアを勢いよくあけて手に持っていたバッグは床に投げてあたしはベッドにダイブした。
ダイブすると少しだけあたしの身体は浮いてまたベッドに沈む。この瞬間がたまらなく好き。
「ゔー。」
お姉ちゃんが出て行くのは賛成。それはお姉ちゃんが嫌いだからっていうよりも大学生なんだから…っていう方が強い。
嫌いだけど。嫌いなんだけど、あたしは"何でも出来るお姉ちゃん"が嫌い。最近きづいたけどこれはあたしが小さい頃はそうじゃなくて昔は"お母さんを独り占めするお姉ちゃん"が嫌いだった。
だからお姉ちゃんが出ていっても出て行かなくても結局は「ふーん。」の対象で終わる。…と思う。
「ゔー。」
寝不足ぎみの頭が段々痛くなって来てあたしは午後勉強する事を諦めて寝た。