黒紅花
「ちとせ、元気にしてたか?」

私に、一歩ずつ近づくあなた。

これは、夢で合ってほしい
と願う。

『もう二度と、先輩には
 逢いたくない』

そう、私、願ったのに・・・

神様は、また
私の願いを聞いては
くれなかった。

お願い・・・

「わたしに
 近寄ら、ないで
 お願いだから・・・」

絡める指を解き
様子のおかしい私の手を
ひさぎは、優しく繋いでくれた

それなのに、今の私は
目の前の出来事に囚われて
しまった。
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