【実録】不登校からの脱出

小学校時代《番外編》

多分学校と両親との話し合いがあったのだと思う。
私は毎週木曜日になると、不登校児が集う施設に通わされた。

そこには様々な人が居た。
皆も色々な理由があり、施設に通っていたのであろう。
学校では多少の肩身の狭さを感じていたが、ここでは皆が同じ立場だった。
二・三時間だけ、皆が自由に好きな事をしていた。
その施設には寮があり、そこで暮らし学校に行く人も居た。

ただ私は違和感を感じていた。
表明的には馴染んでいるように行動していた。
そうする事で、とりあえず丸く納まる事が分かっていたから。
はっきり言うと…「私はこの人たちとは違う人間」と思っていた。
とにかくこの施設の人たちを見下していたのだと思う。

ある日この施設で行われるイベント(ハイキングだったと思う)に参加する予定だった。
私は当日にキャンセルをした。
「この人たちと同じ人間に思われたくない」という意識が働いた。
それ以来…この施設には通わなくなった。

今あの人たちは何をしているんだろうか?
本当に短い短い期間だったが共に過ごした人たち。
名前も顔も覚えていないが…。
ちゃんと自活しているのか…ふと考える時が今でもあるよ。
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