兄貴と私の恋愛事情

受験した高校について、合否がでかでかと書かれている掲示板の前に立つ。

いざ目の前にすると足が竦む。

…受かってるのかな。



「うっ受かってる!」



と隣の男の子は涙目になりながら言っていた。

(いいな、受かったんだ。私も受かってるといいけど…)


私の受験番号は1410番。



「えーと…1408、1409、1411……ってあれ?」



ない、ないぞ?
1410番が…ない?

…もしかして…落ち……た…?


私はその場に呆然と立ち尽くす。



「うそ…でしょ?」



こうして私は青葉に行くしかなくなったわけだ。

あの後家に帰ったら準兄が満面の笑みで迎えてくれた。



「おかえり、どうだった?」



にやつきながら言う準兄に殺意を覚えたのは確かだ。

(このやろう、わかってるくせに!)



「…ちた。」

「なんだって?」

「落ちたって言ってんのぉ!!」

「そうかそうか。よくやっ……じゃない、残念だったな。」

「ちょっ今よくやったって言いかけたよね!?」



準兄はつくづく嫌なやつだ。
この日改めてそう感じたのであった。
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