声恋 〜せいれん〜
お祭りが終わって、夏休みももうすぐ終わる。
凛ちゃんと仲よくなれたのはよかったけど…やっぱり…蓮也さんと二人だけで出かけたいな!
「あのっ、蓮也さん! わたし、蓮也さんになにかプレゼントがしたいです!」
久しぶりにかかってきた電話のついでに、思い切ってきいてみた。
「プレゼント?」
「はい! 以前にお守りとしてくれたじゃないですか、ギターのピック。あのお礼です!」
「ああ、べつに気にしなくてもいいぜ。オレがやりたくてやったんだから」
「じゃあわたしも! わたしがプレゼントしたいからするんです!」
ちょっとガンコに言ったら「ははっ」って蓮也さんが笑った。
う…もう、その子供みたいに笑うの、かわいすぎてずるい。
ちょ~っとだけ沈黙があって、そのあと楽しそうな蓮也さんの声が聞こえてきた!
「じゃあ、明日ちょっと、時間あるからいくか」
「えっ、どこに!?」
「ふっ、いいところさ」