声恋 〜せいれん〜
バリっ!
ガサガサ。
バリバリ。
ボリボリ。
グビグビ…
「ブッはーっ!! …ゲフぅ。うぃ~、炭酸は効くなぁ…んで、凛ちゃんは、知ってたんでしょ? 蓮也さんと塔子さんがまだ切れてなかったってこと」
「んー、切れてたっていうか、もともと切れてなかったんだと思うよ、あの二人」
パリポリ。
パジャマ姿でベッドで座りながら、スナック菓子をつまむ凛ちゃん。そういうわたしもパジャマで、完全にお泊まりモードだ。当然蓮也さんは仕事でいない。そんなのわかってて来たんだけどね。話があるのは凛ちゃんの方だ。彼女の方からいろいろと聞き出そうとこうして手みやげ持参、臨戦態勢でやってきたのだ。
「お兄様の仕事がだんだんいそがしくなってきて、彼女として、同じ声優として、塔子さんの方がひけ目を感じてきたんだと思う。だから彼女の方から言い出したの。『別れましょう』って。そのほうがお互いのためだって」
「塔子さんから…? でも、別れてなかったんだ」
「お兄様が反対したんだよ。でも塔子さんの意志は固かった。だからしかたなく塔子さんが条件を出したの。2年だけ別れましょう。2年たって、それでもお互い好きでいたら、またいっしょになりましょう、って」
「蓮也さんが…別れたがらなかったの…そんなにも塔子さんのことを…?」
キリ…と胸が痛くなった。