僕は忘れるんでしょうか


「ここからは私が話しましょう」



ほとんど会話に加わらず横に控えていたアスラがゆっくり近づきながら話し始める


「なに、策と言っても大層なものではない。ただ役割を分割しようということだけだ。どうも白鳳隊には頭でっかちな奴が多くてな……未だに君を良く思わない輩が少なからずいる。したがって白鳳隊の部下達にレッドが権限を使って命令しても重い腰を上げてくれないことは必至だ。その度に私が間に入って仲裁をしていたら効率が悪いのは明らかだ。そこでだ…白鳳隊は今まで仲裁をしてきた私が、白忍部隊は白忍の兵隊長であり今回の討伐軍最高指揮官に任命されたレッドがそれぞれ担当をしていくということだ。確かに命令系統は分断するが私は基本的にはレッドの指示を仰ぎそれに則って動いていくから問題はない……つまり私たち白鳳隊は“魚”であり、白忍が創りだす“水”の過ごし易い環境下のおかげで自由に動くことが出来、尚且つ白忍は私たちの銀の鱗を通すことで様々な案を考えることが可能になる………どうだ?私が献策した“水魚の策”採用してみないか?」


「ワシも白鳳隊との連携をどうするかが一番の課題と頭を悩ませていたところにアスラ殿がこの良案を献策なさったのだ…どうだ、ワシはとても良いと思うのだが」

ウジは長い髭を触りながら満悦顔で話す
息子同然のように育ててきたアスラの案にえこひいきを差し置いても良い出来栄えに満足を感じているのだろう




「う〜ん……そうですね…確かに機能はしやすいと思いますが…即決は難しいかと」


「あと3ヶ月しかないのだぞ!!だったら替わりとなるこれ以上の策を今すぐ思いつけるか!?」




「…………」


ーー確かにこれは良い策だが…もし、“あれ”が起きてしまったら親父が危ない……いや、そんなことを考えてはいけないか…



「どうなのだレッド?」ウジがまたも催促する



「……」
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