彼と私と隣の彼


「詩乃ー!こっちも手伝ってー!」


「あ、うん。今行くー!」



学園祭の準備期間もいよいよ、後半。


そろそろ大詰めかなって時に、何故か教室に春人の姿がない。



「…もう、どこ行ったのよ。」


一応サブ実行委員でしょ…



なんて1人でぶつぶつとふてくされるあたし。



別に春人がいないからってどうでも良いんだけど…


それでもやっぱりお昼から一度も目にしてない春人の姿に、少しは心配というか不安というか…



って!ああ!


もうっ!


あたしの知ったことじゃないっての!





「詩乃、顔怖いよ。」



「へ?ああ、ごめんごめん。」



クラスメイトで同じみ、千春が若干引いた顔。


あはは…あたしの顔そんなやばいのか?



「わかった。春人君でしょ?」


「は?」


「お昼くらいから顔見てないもんねー…」


「な!違うって、別に…」


春人が気になってるわけじゃないっていうか…



それでも千春はニヤニヤしっぱなし。


なんでそうなのよ~…



「もう、しょうがないから探してきていいよ。」


「だから、あたしは別に…」


「つか、探してこい!人手不足だし!」



ほら、行った行った。



と半ば無理やり押された背中。


あたしを教室の外へ追いやった千春の顔は明らかにニヤついていて。



「あ、別に帰ってこなくてもいいよ?二人で♪」


なんて言って…



人手不足じゃないのかい!





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