彼と私と隣の彼




今日…全員切れた?



どういうこと?


だって…


あのメモリを消去した日からもう随分経っている。



「俺さ、本当自分でも覚えてないくらい女の子と遊んでるんだ。」


名前と顔が一致しない子もよくいる。



言いながら一度息を吐く春人。


無理して話してくれてるのかな…?



「俺はもちろん遊びだけど…向こうは本気だって子もいたみたいなんだ。」


それはそうか…


あたしもよく知っている。


本気で好きだから、春人と一緒にいたいから、遊びでもなんでも良いっていう子がいること。



「そういう子もいる中で、俺が一方的に切ったのがいけなかった。」


だから…



「女の子が諦めてくれるならなんだってしたんだ…。だから今日の子にもキスできた…。」


俺、最低なんだ…



目線をふと下にずらした春人。


その顔はひどく傷ついていて…


きっと自分のした事、反省しているのかな?



「最低だってわかってるけど…それでも…詩乃ちゃんが好きなんだ。」



「…どうして?」



どうして…


そこまでしてあたしなの?



わからない。



春人のこと想ってくれてる子はいっぱいいるよ。



それでもあたしを選ぶ理由は何?


先輩が好きだといい続けたあたしを…


好きだと言う春人の理由が知りたい。





「どうして…そこまでしてあたしなの?」



どうして…?


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